新型コロナの突然変異型が
都内に出現したワケじゃない猛暑でバテバテ、本音はもう少し休んでいたい不破です。
ですが、新型コロナのゲノムの話を耳にして出て来ました。
余計な仕事を増やしやがって、マスコミのコノヤローが皆さんも目にしたでしょう。以下のように報じられています。
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新タイプのウイルス、
6月に突然出現…東京から感染拡大 読売新聞 2020/08/08 07:31
新しいタイプの遺伝子配列を持つ新型コロナウイルスが、6月以降全国に広がっているという分析結果を国立感染症研究所の研究チームが公表した。東京から地方への移動によって感染が拡大したことが、ウイルスの遺伝子分析からも推定される結果となった。研究チームは、日本人が感染した新型コロナウイルスの遺伝子に着目。配列の変化と流行の関係を調べた。
その結果、3月からの感染拡大では、欧州系統の遺伝子配列を持つウイルスによるクラスター(感染集団)が全国各地で複数発生した。5月下旬にいったん収束したものの、
6月中旬、東京を中心に新たなタイプの遺伝子配列のウイルスが突然出現。現在、急速に増加している全国の陽性患者の多くが、新タイプに属することが分かった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fd25bdd8bc6bc61389c80188dd5a03e67305741……上記の報道だとまるで、日本国内において、
武漢発のコロナウイルスが得体の知れない変異を遂げ、
新型の恐ろしいウイルスが出現した、という印象を受けるかと。
こういう場合は必ず、国立感染症研究所のサイトで確認しましょう。
本文は長いので、末尾の項目の一部を抜粋します。
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新型コロナウイルスSARS-CoV-2のゲノム分子疫学調査2(2020/7/16現在) 国立感染症研究所 2020年8月05日アップ
積極的疫学調査を支援する
新型コロナウイルス・ゲノム分子疫学調査についての補足※前半省略東京型・埼玉型といった地域に起因する型(type)を認定するような根拠は得られていないし、ステレオタイプに定義のない型を使用して混乱を増長する危険性を感じている。また、新型コロナウイルスの塩基変異に伴う病原性の変化についての議論がしばしば見られる。
一般論としては、ウイルスは病原性をさげて広く深くウイルス種を残していく適応・潜伏の方向に向かうと推定され、新型コロナウイルスの病原性の変化については単にゲノム情報を確定しただけでは判定できるものではなく、患者の臨床所見、個別ウイルス株の細胞生物学・感染実験等を総合的に考慮する必要があると考えている。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/467-genome/9787-genome-2020-2.html……武漢発の新型コロナウイルス、つまりは「SARS-CoV-2」ですが、
もともと、
一年間で24箇所程度の変異が見込まれているウイルスです。
そもそもウイルスって、人間や細菌より、遥かに継代が早いでしょ?
で、3月頃から欧州を中心に、世界的な感染拡大が始まった。
日本でも、その辺りからなんだよね。感染者数が増え出したのは。
そして、その3月に採取したウイルスのゲノムと比較すると、
6月に採取したウイルスのゲノムには、6箇所の変異が認められた。
一年で24箇所、一ヶ月では2箇所。三ヶ月だから6箇所。 ………通常通り。
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「突然顕在化」との語句なら、感染研の図にあったけど。
マスコミは、「突然出現」って煽る方向に言い換えているね。
※つまり、緊急事態宣言解除後の6月以降、東京を中心とした感染増は、
海外からの新たな流入でも、年明けに武漢から直輸入された系統でもない。
3月以降の欧州系統のうち、補足しきれていなかったクラスターから拡大した。2020/08/08 不破 慈(曾祖母はアイヌ)
※タイトル修整(9/3)

現在、「第2波が来ている、来ていない」という論争もありますが。
ゲノムレベルで見れば、第2波は3月中旬から来ています。欧州系統のこと。
ですが、
現場レベル(医療)で見れば、ゲノム云々は関係ない。
別種に進化したワケじゃないし、病院で可能な処置は同じでしょ?
だから、武漢直入の系統と連続して、「第1波」として扱われるのね。