「全人類が、武器を兵器を、
軍隊を放棄すれば、戦争はなくなる!」
実はコレ、何千年も前から、
人々が口々に叫んで来た言葉です。
結果、戦争は未だに無くなっていません。人類の歴史は、戦争の歴史。
歴史を学ばない人々は、
その表面的事実のみを取り上げて、
自身が、清廉な先駆者であると、勘違いします。
ドイツの鉄血宰相・ビスマルクの指摘通りです。
「判断」ではなく、
「反応」なのです。
「知性」による判断、ではなく、「感性」による反応。
戦争は、誰だって、嫌です。
「嫌」と云う「感情」なのですから、感性による「反応」です。
「愛」と云う感情は、人類普遍のものです。
家族を、恋人を、友人を、隣人を愛する、「心」。
過去を、「戦争の歴史」と決め付けて、
冒頭の言葉を叫ぶ人は、
古の人々が、「憎悪や嫌悪に満ちた世界を築いて来た」、
そう、思い込んでいるのでしょうか?
理解不能です。
私は、時代が、
「知性の発達を待っている」、そう考えています。
「人智の発達」です。
『それが軍拡競争を生んだのではないか!』
そう、咎める声が聞こえて来そうです。
逆に、質問しましょう。
今、私や皆さんが活用している、この「インターネット」。
「ワールド・ワイド・ウェブ(www)」ですね。
コレだって、軍事競争から生まれたものです。
多くの技術が、争いの中から生まれ、私達の生活を豊かにして来ました。
物事は、一面のみに注視したところで、何も見えて来ません。
ネットの以前に、核兵器が開発されました。
唯一の被爆国となった私達には、
やはり、感性的に受け入れられないかも知れませんが、
実はコレ、「使えない兵器」です。
撃ち合ってしまえば、
敵国どころか、自国民まで滅亡する、当に、「最終兵器」。
『その覚悟が有るのなら、放て!』
あくまで、「抑止力」として用いるものなのですね。
現に、20世紀前半、
二つの大戦を経てから、
人類は、大規模な戦争を経験していません。
大国が睨み合う「冷戦」の最中、
「代理戦争」と、終結した後の「民族紛争」のみです。
世界規模の大戦は、今、起こせないのです。
私は、冒頭の「感情論」を叫ぶ人々のように、
上から目線で、人類の傍観者に成るつもりは御座いません。
「人智」は、これからも、発達し続けます。
未来は、可能性に満ち満ちているのです。
70年前、
庶民が文字を読めないのは、当たり前でした。
日本人には、ピンと来ないかも知れません。
幕末の江戸期、既に我が国の識字率は、80%に達していました。
ですが、世界レベルで見てみると、これは驚異的な数字です。
事実、シベリア帰還兵の話によると、
「本を読んでいると驚かれた」そうです。
士官学校で、きちんと教育を受けたエリート軍人なら別ですが、
一兵卒が、読み書き出来る等、他国では有り得なかったのです。
現在でも、識字率100%の国は、日本だけですよね。
私は、この国に、「未来」を見ています。
2015/10/12 不破 慈

【参照記事】
2014/09/14
日本は奴隷が存在しなかった超文明国 ※識字率 2015/05/14
ヤポンスキー、ハラショー! ※シベリア帰還兵 2015/08/14
戦後は、未だ未だ終わらない ※孫子ああ、ついでにコレも(^^)
2014/06/16
ギリシア神話、戦の神:アレスとアテナ 2014/01/19
諸子百家を生んだ筈の中国、そして日本
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