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二番目の山羊 ~アイヌは先住民族に非ず

2008年の先住民決議は騙し討ち。2019年のアイヌ新法も不当です。 ※現在は、twitterもFBもやっていません。 【 pixiv:5770560 】

【 #アイヌ 】 明治8年、千島樺太交換条約 (榎本武揚)

樺太アイヌが移住の必要に迫られた理由。
如何に、明治政府が人道主義を貫いていたか。


倉山満先生の著書、
『嘘だらけの日露近現代史』(扶桑社新書)から。





[漢数字をアラビア数字に開いて抜粋・引用]

明治新政府は、内外に問題を抱えて出発をしますが、江戸以来のロシアとの国境紛争にも悩まされます。1855年(安政元年)、千島に関しては、択捉以南は日本領、得撫以北をロシア領と定めていました。一方、樺太は日露雑居状態でした。

ロシアは極東など流刑地だと思っているので、凶悪犯罪者をどんどん樺太に送り込んで来ました。凶悪犯罪者がおとなしくしているわけがありませんから、樺太ではロシア人による事件が続発します。とくに多かったのが窃盗で、時に殺人や強姦なども発生します。

[中略]

榎本がロシアとの交渉にあたったとき、樺太在住ロシア人によるアイヌ人女性への強姦殺人事件が発生しています(原史料には実名がありますが、もちろん省略)。日本側が執拗に処分を迫ったにもかかわらず、ロシアはのらりくらりです。

明治7年8月20日の交渉記録ですが、榎本はバロン・ヲステンサーケンアジア局権頭という木っ端役人に、「オタクの国の住民は殺人事件が絶えない。しかし、オタクが取り締まり処罰をしたという話も聞かない。どういうことか」と、「お前の国に警察あるの?」と言わんばかりの高圧的な交渉を仕掛けました。「処罰はしている」などと言い逃れをするので、「では処罰をしたという罪人のリストを出してもらおう。オタクとの交渉記録には、その犯罪者の氏名が提出されたという記録が一度もない。オタクが本当に処罰をしたというなら、今すぐにでも提出してもらおうか」と、さらに詰め寄ります。サンプトペテルブルク(当時のロシアの首都)の外務省を家探しでもしかねない勢いで、「お前は机の整理もできんのか」と責めたてたわけです。

交渉中も紛議が絶えなかったのですが、そのたびに追究することを榎本は忘れませんでした。その間、どんどん交渉相手の階級が上がっていきます。ロシアは、榎本を「流刑地シベリアの先の野蛮人」くらいに思ってなめていたのですが、だんだん下っ端では相手にならないことを悟っていくのです。

榎本は頃合いを見て、「こんなことになるのは、樺太が世界に類なき雑居状態だからだ」などと話を広げ、一気に領土問題の解決に持ち込もうとします(最初に持ちかけたのは、明治7年11月14日)。日露双方ともにもったいぶって、榎本も「樺太の権利を人に譲るのは、もっとも全国民が関心を寄せるところだ」などと、話を大げさに持っていきます。本音ではロシアの外務省を探って、「強く押せばロシアもこだわるまい」とインテリジェンスを働かせていたにもかかわらず、あえて芝居がかった交渉をするのです。「日本人にとって樺太を手放すことがどういう意味かわかっているのか?」というわけです。


1875年(明治8年)5月7日、
遂に千島樺太交換条約が結ばれました。
非業の死を遂げたアイヌ人女性の死を
無駄にはしなかったのです。




 

最近の学会では、「日本はまったく別の民族だったアイヌを、国民国家をつくるために力ずくで飲み込んだ。日本は明治初期から侵略をしていのだ」と明治政府を批判しなければなりません。私が大学院に入ったのは、平成8年ですが、そのときにはもう「国民国家を批判する自由はあるが、国民国家を批判しない自由は許されない」という掟が完成していました。[中略] 国民国家の負の面はこれでもかと針小棒大に非難するくせに、榎本のように「大和民族もアイヌ民族も同じ日本国民だ。たった一人の国民の権利を守るためならば、国家の総力を挙げる。たとえ相手が超大国のロシアであろうと一歩も引かない」という人物は無視することです。

※記事末尾に続きます。




2016/02/26  倉山満先生の著書より、不破 慈(ふわめぐみ)

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[続き]
それはそうと、たった20年前はアメリカごとき小国に脅されていた日本が、超大国のロシアと対等の条約を結んだのです。一方的に全部とられても仕方ない力関係だったのに。外交上手のロシアを押しまくって[引用者注:当時は英露対立が基軸であり、アメリカは新興国に過ぎない]。自分で書いていて「日本人に生まれてよかった。ご先祖様ありがとう!」と言いたくなります。たとえ、「倉山は同じ話を使い回している」と言われようとなんだろうと、日本人として特筆大書して徹底宣伝すべきお話です。

[引用終了、嘘だらけの日露近現代史(扶桑社新書)より]




榎本武揚、私も大好きです!(^▽^)

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[ 2016/02/26 18:23 ] アイヌ問題 -2.北海道・アイヌ | TB(0) | CM(0)
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Author:ふわふわ
不破 慈(ふわめぐみ)

アスペルガー症候群(軽度の自閉症スペクトラム/神経発生発達障害の一系統)です。もともとは個人的なブログ(主に当事者研究やエッセイ発表の場)でした。

協会の不正を告発する砂澤陣さんの活動を知り、亡くなった父が、私をアイヌどころか北海道とも無関係に育てた理由が解りました。

父方の祖母は陸奥源氏、福島の母方は東北の蝦夷(安倍氏)。私自身は神奈川県横浜市で生まれ育ちました。


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