さてさて、前回、単純な計算ミスに気付いたふわふわデス( ̄∀ ̄;
通常運転に戻りまして、心理学解説を絡め、アイヌ関連の話を。
砂沢クラさんの口述記、
『クスクップ オルシペ 私の一代の話』より。
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私は、これまで何度か
「アイヌ」と言われていじめられましたが、
いじわるをする人はどういうわけか教育もろくに受けられず、
下働きのような仕事をさせられている人たちばかりでした。
娘時代、病院の看護婦をしている時、
私を「アイヌ」と言っていじめたのは、
字も書けない車夫でした。
学校の先生とか医者など
教育を受けた人、ものの分かった人は、
私たちアイヌを本当の日本人として尊敬してくれました。
山の中で働いている営林署の人、
発電所の人、炭鉱の人も少しも威張らず、
私たちを大事にしてくれました。
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砂沢クラさん。
素敵な女性ですよね♪(*^^*)
頭が良いんです。
「アイヌ」と小馬鹿にされても、
それを発した人間は誰なのか、
きちんと見ているんです。
こういう時、客観的な判断が出来ず、
「和人が差別!」と叫ぶアイヌを、メディアで多く見掛けました。
その度に思うんです。
「アンタがアンタを差別しているんだよ」と。自分で自分を差別しているから、
差別の証拠集めに奔走しているんだよ、と。そんな事を思っていたら、
生前の真志保教授が、日記に遺されていたそうで。
(引用)
『アイヌハ迫害サレルモノ』信仰的ニサウ思ヒ決メテ了ッタ我々ハ、
自分ノ方カラ迫害ヤ侮蔑ヲ予期……自分ノ行ク処、自分ノアル処、
ソコニハ必ラズ迫害ヤ侮蔑ガナクテハナラヌモノト考ヘル。
ソシテ其レガ無カツタ場合、コンナ筈ガナイト思フ心ハ、
強ヒテソレヲ作リ出サズニハオカナイ。
又其レラガアツテモ自分ノ予期ニ反シテ余リニ小サイモノデアツタ場合ハ、
無理ニデモソレヲ大キクシテ考ヘル。
ソシテ自ラ満足スルノダ。
(引用終了、千里真志保の日記より/アイヌ先住民族その真実、的場光昭著)
差別している方も、
差別されている方も、「可哀想な人」です。
どちらも、劣等感に満ち満ちています。
劣等感に満ち満ちている人々は、
強烈に
優越感を欲し、差別文言を発します。
そうして、ほんのちょっとの間だけ、
「自分が優位に立った!」と、
仮初の安堵を得るのです。
自分で自分を差別している人は、その心の動きが読めません。
読めないので、知性による「対応」が出来ません。
よって、感性レベルで「反応」します。
「反応する」とは、そういう事です。
自分で自分を差別しているのは、他ならぬ自分なのに、
それを認める勇気が無いので、「差別された!」と叫びます。
被害者を装うのです。
被害者ならば、
道徳的に優位に立てるからです。
本当は、「指摘された!」と叫んでいます。
よく言うでしょう?
「人が気にしている事を言わないで!」と。
クラさんのように、自分で自分を差別していない人は、
「言うのは極一部の人」と、きちんと判断(対応)できます。
他者は鏡です。
このクラさん。
早くにお父様を亡くし、幼少から大変な苦労をされたそうで。
狩猟が上手な旦那さんは、
お酒を呑むと、暴力を振るったとか。
……どっかで聞いた話!( ̄〇 ̄;定住も難しく、多くの和人と一緒に、
日雇いの労働等、仕事を転々としていたそうです。
日本全体が、貧しかった時代の話です。
……クラさんなら、
もっとイイ男掴まえられたよぉお!(泣)自分を元気付けて、終わります(^▽^;
2016/03/11 不破 慈(ふわめぐみ、曾祖母がアイヌ)
※13日、部分加筆

※オマケ(引用)
私は今年還暦を迎えた。私と同世代の北海道で生まれ育った人は、
地域差はあるにせよ、アイヌ民族を小馬鹿にし、差別した記憶があると思う。
アイヌ民族の同級生や近所に住むアイヌの人に対して
「毛深い」「汚い」「臭い」などと言って陰口を叩いたり、
アイヌの人々を「あ、犬(ア、イヌ)」などと馬鹿にして呼んだりと、
少なからず彼らをいじめた、または周囲でいじめがなされた記憶があると思う。
私は、自分自身のことを含め、過去に和人が
アイヌ民族の人々に対してとった態度を反省しているのだ。
(引用終了、鈴木宗男/月刊日本、2008年8月号)つまり、クラさんは頭が良いので、
それを発した人間が誰なのか(以下略)※鈴木宗男氏が党首を務める、新党大地の主張はこちら。
⇒
「先住民族だと北方領土返還に有利」by多原香里(2016/02)
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所詮、我々は猿。類人猿としての原始の競争心に起因するのかなぁ。
一方で自分より明確に上な存在がある、ってのも不可欠なんだと思う。これは個としてではなく、社会としてだけど。