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二番目の山羊 ~アイヌは先住民族に非ず

2008年の先住民決議は騙し討ち。2019年のアイヌ新法も不当です。 ※現在は、twitterもFBもやっていません。 【 pixiv:5770560 】

DNA判定しろ? ~ネットユーザーの擬態科学

DNA解析をしたところで、
アイヌか否かは判定できません。




このところ、砂澤陣さんのブログで
繰り返し、注意喚起がなされていました。

 後進民族アイヌ  http://koushinminzoku.blog117.fc2.com/

時折、ネットのSNS等でアイヌのDNA云々論を真顔で語っている人を見かけるが・・・・・
本気で書いているのか?と疑いたくなるコメントが溢れていることに呆れてしまう
呆れるというよりも所謂アイヌ利権側の落ちこぼれ研究者やアイヌコンプレックスのアイヌ屋と同じベクトルでアイヌ論を展開しているのを見て顎が外れそうに……
後進民族アイヌ DNA云々論




二言目には、「DNA解析しろ!」と叫ぶネットユーザーがいるらしく。
なんでも、それにより「本当にアイヌ民族か否か判定する」のだそうで。



だから、アイヌ民族なんて
最初から何処にもいないよって
何度も説明してんじゃん!( ̄〇 ̄;




「アイヌ」の名称が使われるようになったのは、幕末~明治以降です。
北海道の何処にも、統一された民族なんて存在しませんでしたし、
何か呼び名がないと不便だから、「アイヌ」と呼んでいるだけで。

つまり、民族の名称どころか、
実在したどの部族の名称としても使われていなかった。

現代の観点から、「アイヌ集団」「アイヌ社会」、
「アイヌ文化圏」といった表現をすることはできても、
「アイヌ民族」や、まして「先住民族アイヌ」は違うでしょ?




そして、このアイヌ問題の本質は、
実態のないものに先住権を与え、補助金を出し。
障害も疾病も抱えていない人間に生活支援をする。

それにより、何が起きたか。
協会にコネがあれば補助金ガッポリ。
子供の大学進学だって、全部タダ。
通学の実態がなくても、費用は全額、懐に。

幹部役員のハンコ一つで、
国民の血税を、自分の財布として
使い込める制度を確立してしまったことです。




DNA云々を騒いで、何が解決するの?










ネットユーザーの叫ぶ「DNA判定」が
どれほど使えないか。私がご説明しましょう。

下の画像は、分子人類学者の篠田謙一先生の著書からです。
江戸期のアイヌ人骨のmtDNAハプログループを示したもの。


※ミトコンドリアDNAハプログループ
  細胞内にあってエネルギー生産を担当する。
  母から子へ伝わる性質から、母系集団を辿るのに適している。




江戸期アイヌmtDNA、篠田謙一著、DNAで語る日本人起源論p173より、100KB
※篠田謙一著、DNAで語る日本人起源論、p173より (岩波全書、2015.09)




さて、図を確認して下さい。
道北の解析個体数は、n=8と少ないので、無視します。

パッと目に付くのは「Y」。全体でも4割を占めます。
その次に多いのは、「N9b」。全体の3割強です。

その後、G1b、D4と続くのですが、
話を簡潔に済ませるため、YとN9bを使います。


***


Yは極東シベリアに限局して見られるハプログループです。
日本国内では、アイヌ集団に目立って多いことから、
シベリアから集団の南下があった事を示しています。

同時に、日本の本州地域でも、Yはゼロではないのです。
頻度としては僅かですが、保有している人々がいます。

別に明治以降に限った話ではなく、
津軽海峡を挟んで交流・混交する人々は、昔からいたのです。

この一点を以っても、所謂アイヌが、
メディアが喧伝する「先住民族」に当たらないと判るでしょう。


***


さて、その次に多いN9b。
「日本列島に固有といっても差し支えない」と表現されるほど、
列島とその周辺(一部)に集中して分布するハプログループです。

縄文時代から日本に存在していました。
別にN9bだけじゃなく、他にも数種類ありますけれど。

このN9bは、シベリア少数民も保有しています。
しかも、かなりの高頻度で出現する集団が存在する。
※シベリアもアイヌと同じ、部族社会です。


このN9bからも、やはり北方から
日本列島へ、人々の移動があったと判断できるのです。


※Yの方が、時代的には後の流入になります。









さて、ここで皆様に質問します。
その人間が、「アイヌである」と
断定できるDNAは、どれでしょう?





Yですか?
本州の日本人も、僅かですが保有していますよ?

N9b?
計算値ですが、日本人の200万人ほどが保有しています。


しかも、YとN9bは両方、シベリア少数民も保有しているのです。
その人達に、「貴方は日本の先住民族アイヌなんです」と言って、
日本で生活保障をしますか? 日本への移住を認めますか?


と言いますか、ロシアにもアイヌはいるんですけれど。

「先住民決議」なんて茶番をやらかしたのは、
世界でも日本一国だけですけれど。 (←!)









これでお解りでしょう。
DNAによる調査というものは、
人々の移動の歴史を明らかにするものであって、
特定の民族・部族集団への帰属を判定するものではないのです。

どんなハプログループを、どれだけ保有しているか。
その頻度・割合で辿っていけば、集団の大まかな動きを把握できる。



面白いですよ。
私は篠田人類学の大ファンです。
勿論、同じ国立科学博物館の海部陽介先生も大好き★(*^▽^*)/

SNSで「DNA判定ガー!」と叫ぶことに、何の意味があるの?
そんなことに費やす時間があるなら、一冊でも多く本を読めば良いのに。





2017/12/05  不破 慈(ふわめぐみ)   ※アップ翌日、一部修正

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Author:ふわふわ
不破 慈(ふわめぐみ)

アスペルガー症候群(軽度の自閉症スペクトラム/神経発生発達障害の一系統)です。もともとは個人的なブログ(主に当事者研究やエッセイ発表の場)でした。

協会の不正を告発する砂澤陣さんの活動を知り、亡くなった父が、私をアイヌどころか北海道とも無関係に育てた理由が解りました。

父方の祖母は陸奥源氏、福島の母方は東北の蝦夷(安倍氏)。私自身は神奈川県横浜市で生まれ育ちました。


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