昔のエリートは二本差し

昔のエリートは二本差し。




昔の武士はさ、刀を二本、差して歩いてるよね。
アレ、短い方（脇差）は、自分を処するための刀なのね。


最近は、ディスカウントジャパンと並んで、
侍バッシングなのか何なのか、江戸時代の武士は
ただのヘタレ亭主だった、みたいな話が出回ってるけど。

刀ってさ、アレ、重いのよ。
金属（本体は鋼）なんだから当然だけど。


で、その重い刀を常時、腰に差して歩いて、
いざとなれば、その一方で腹を切らなきゃいけない。

その重み、つまり覚悟は、相当なものだったと思う。



チャンバラ活劇のイメージが強いと
気付かないかも知れないけど、江戸期の武士は「官僚」です。

「お役人さま」って言うでしょ？
天下泰平の世になって、少なくとも日本国内で斬り合いは必要なくなった。


でも、侍達はずっと、
「いざって時は腹を切る」って覚悟で仕事をしていたんだよ。

今の官僚との違いは、そこなんだろうね。





磨いた能力は、己が保身のため。

「覚悟」もナシに育てられた人間に、
「誇り」なんて、望むべくもないのでしょう。






2018/04/01　　不破　慈（ふわめぐみ）

　　


武家の女も、凄かったよね。
その「いざ」って時が来たら、自分だって身を処する。

乱れた姿は恥だから、両脚を縛って開かないようにして。
そうして、帯に差していた懐剣で、自分の喉を切ったんだよ。
※大抵、生まれた時に「守り刀」として与えられたり


そんな女が、産んで育てた。
さぞ立派な日本男児になったろうよ。　　……昔の主婦こそ、エリートです。