中国に大規模な遺伝学研究所?中国で、大規模な遺伝学研究所をつくるって話があるんです。
私、コレを聞いた時に、背筋がぞっと寒くなりました。
遺伝(人類)学には、政治利用されてきた歴史があるからです。
最も有名な事例は、ナチスによるユダヤ人迫害でしょうが。
この時に対象となったのは、別にユダヤ人だけでなく。
ロマ族や、心身に障害を抱える人も含まれました。
※ロマ … 俗に云うジプシー彼等がチベットやウイグルの人々に行っている所業を考えると、
気が気でならないんです。いったい何をするつもりなのか。
現在、遺伝人類学(分子人類学)の大規模な研究施設、
ヨーロッパに三箇所あります(ドイツ2、デンマーク1)。
他に、古代ゲノムの解析に特化した研究所もアメリカに一箇所。
前記事で出した、「古代北ユーラシア人」の研究もここで、
ハーヴァード大学のデイヴィッド・ライク博士です。
アジアは遅れています。そこに中国が名乗りを挙げた。
科学立国と呼ばれながら、日本は進んでいません。
ゲノム研究が飛躍的に発展した時、ちょうど平成不況の真っ只中で。
失われた10年が、もう20年を過ぎ、30年になろうとしていますが。
遺伝学の研究って、とにかく、莫大な費用が掛かるんです。
でも、中国にリードさせるのはダメ。日本が主導権を取らないと。
だって、欧米の他に可能性があるとしたら、日本だけでしょう???
中国は一党独裁・ファシズムの国家ですから、どんな時も国策優先。
とうの昔に経済は崩壊していますが、政治で国の体裁だけは保っています。
どういうことか? 北朝鮮を考えれば判る。彼の国には「政治」しかない。
しかも中国には「植民地」がありますから、まだまだ搾取可能ですし、
いざとなれば自国の民・漢民族とて「資源」です。そこが西欧とは違う。
ヨーロピアンは植民地では苛酷でも、自国民だけは大事にしました。
ただの人類学ファンに過ぎない私は、何をどう動かすこともできません。
でも日本を護ろう、中国の暴走を止めようとする人達には知っておいて頂きたい。
遺伝学は、用い方によって、とてつもない凶器となる学問です。
だからこそ、誰が担い手になるのかが、非常に重要になるんです。
2019/03/06 不破 慈(曾祖母はアイヌ)

蛇足でスミマセンが、ちょっと過去記事について補足を。
人種、人種と言うが、アフリカ人同士の方が遺伝的相違は大きい (2018/11/28) http://fuwameg.blog.fc2.com/blog-entry-1856.html NYT元記者が拡めた、「人種は科学的な定義」という大嘘 (2018/11/25) http://fuwameg.blog.fc2.com/blog-entry-1855.html私が支持するのは、「人種は存在せず、地域ごとに集団間の差異は生じる」ですが。
もう一つ、「ステレオタイプの人種論は間違いだが、集団間に差異は生じる以上、
人種と云う区分を完全に否定することもできない」、という考え方もあって。
なるほど、と思ったんですよね。つまりはコレ、やり方の違いなんです。
後者の人達は、
「人種」という言葉は残すが、その概念を糺そうとしている。
どちらも肝心の部分は一緒。 ニコラス・ウェイドみたいな差別主義者はアウト。
◎ステレオタイプの人種論の否定(科学的に成立しない)
◎地域環境や通婚圏によって、集団間に差異は生じる
最終的に、どちらの手法に落ち着くか、第三の道を選ぶかは判りませんが。
日本が国際連盟に人種差別撤廃案を提出してから、今年でちょうど100年。
ようやく、世界が日本に追い付いてきたようです。
※思想的な意味で
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