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二番目の山羊 ~アイヌは先住民族に非ず

2008年の先住民決議は騙し討ち。2019年のアイヌ新法も不当です。 ※現在は、twitterもFBもやっていません。 【 pixiv:5770560 】

旧石器時代から語る ~和の精神はどこから来たのか

旧石器時代に見る、和の精神の萌芽



「旧石器時代から語れ!」……と云うことで、早速。
先月にアップした記事にも掛かってくる内容です。

日本列島史が半減? ~遺伝学ネタに注意! (2019/02/17)
http://fuwameg.blog.fc2.com/blog-entry-1882.html



日本列島における人類史は、約4万年前から始まります。
5万年前に始まる後期旧石器時代。現生人類が出アフリカを果たし、
極東アジアに辿り着いたのがその頃、と云うワケです。長い旅ですね。

それ以前のアジア、前期~中期旧石器時代には、
俗に原人・旧人と呼ばれる先達がいましたが、列島には来なかった様子。
大陸・半島には、彼等が用いたと見られる原初的な石器が見付かっていますし、
「北京原人」を知らない人はいないでしょう。 ※大型の石器、ハンドアックス

ちなみに、中国では未だに、「多地域進化説」が優勢です。
つまり彼等は、「自分達は北京原人から進化した」と考えています。
最近では、ネアンデルタール人と現生人類の混血も証明されていますし、
同様に混交は見られたでしょうが、大国を標榜するなら歴史を学んで頂きたい。




さて、列島に話を戻します。
北海道~九州域までは、骨が残りにくい弱酸性の土壌で、
最古の人骨化石は約2万年前の「浜北人」です。静岡県で出土しました。

NHKが「2万年前、2万年前」と喚いていたのは、コレでしょう。
「化石がないのは不在の証拠」とばかりに。ノリノリでしたね。

今後、人類学を学ぶ皆さんは、頭に入れておいて下さい。
「証拠の不在は、不在の証拠に非ず」。 この分野の基本です。


何より、日本国内には、旧石器時代の遺跡が一万箇所以上あります。
それが約4万年前、正確には3万8000年前から爆発的に増加する。

北海道や沖縄よりも、九州~本州域にその最古年代の遺跡が集中します。
石の本遺跡群(熊本県)や、ナウマンゾウで知られる野尻湖遺跡群(長野県)。
井出丸山(静岡県)は、古墳の方が有名かな? 石器も出て来るんですよ。




日本国内の充実した遺跡データから考えて、
最初の列島への流入ルートは「対馬経由」と見られます。

となると、一つ問題が。海を渡らなければならないんですよ。
それもあって、氷河期には大陸と繋がっていた北海道が、最初のルートだと
安易に考えられていたのでしょう。2015年に放送するには稚拙と思いますが。

現生人類、最古の渡海は、4万7000年前に遡ります。
大陸と陸続きだった当時の東南アジア(スンダランド)から、
現在のオーストラリア~ニューギニア(サフルランド)へと渡った航海。
アボリジニやメラネシアの人々のご先祖様ですよ。あの人達、凄いんです。



そう、アフリカを出立して、南方域に展開していた人々は、航海術を持っていた。
その中の一派が北上して、対馬経由で流入したと見られますが、それだけじゃない。

列島内最初期の遺跡を調べると、高い石器加工の技術が目を引きます。
ですが、石器製作の文化は、主に北方ルートで発達したものです。

南方ルートでは、沖縄の遺跡にも見られるように、「貝器」を用いたり、
植物性の材料から道具を製作する、独特の文化が発達したと見られています。
朽ちてしまうので証拠は遺りませんが、高い航海術を持っていた人達です。
彼等が、船(舟)を製作していた事を考えれば、自然な発想でしょう。



そして北方ルート。石器製作の文化。「黒曜石」って知ってますでしょ?
長野県産の石が、愛知県や神奈川県で発見されたり。素材に拘りがあった様子。
そして日本の本州~九州域。後期旧石器時代における特徴的な文化形態として、
刃部磨製石斧・台形様石器・環状ブロック群がありました。全て「石」ですね。

この刃部磨製石斧(じんぶませいせきふ)。早い話、「石の斧」。
木材の伐採に最適で、ここにも植物性の材料が絡んで来ますが、
コレが旧石器時代の遺跡から見付かること自体が、世界でも珍しい。

オーストラリアと並んで、日本のものは最古ですが、
形態が違い過ぎるので、別起源と見られます。


つまり、南方でも目的を絞った「石器加工」は行われましたが、系統的に違う。
台形様石器に到っては、日本列島以外では見付かっていません。
環状ブロック群……は、石器ではないので置いといて(←)




で、先月の記事でもご紹介しましたが、
国立科学博物館の海部陽介先生。


対馬ルートから流入した「最初の日本列島人」を、
南と北の混成集団だったのでは、と考えたんですよ。



つまり、北上してきた人達と、南下してきた人達が、
大陸の何処かで出会い、日本という新天地を目指した。





……どれか一つに拘るから、結論が偏る。
矛盾を説明できなくて、新たな理屈を考え出す。

果ては理由を遺伝に求め、優生学を展開する。


そうじゃないんです。私達は、始めから「和」だった。
だからこそ、譲り合えない人々を、厭うのだと思います。






2019/03/13  不破 慈(曾祖母はアイヌ)   ※アップ翌日、一箇所修正

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国立科学博物館人類史研究グループ長、海部陽介博士 日本人はどこから来たのか書影、海部陽介著、文藝春秋刊  ← 文庫版も発売されたようです(*^▽^*)/

国立科学博物館主催:3万年前の航海、徹底再現プロジェクト
http://www.kahaku.go.jp/research/activities/special/koukai/
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[ 2019/03/13 15:33 ] アイヌ問題 -4.DNA・人類学・考古学 | TB(0) | CM(0)
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Author:ふわふわ
不破 慈(ふわめぐみ)

アスペルガー症候群(軽度の自閉症スペクトラム/神経発生発達障害の一系統)です。もともとは個人的なブログ(主に当事者研究やエッセイ発表の場)でした。

協会の不正を告発する砂澤陣さんの活動を知り、亡くなった父が、私をアイヌどころか北海道とも無関係に育てた理由が解りました。

父方の祖母は陸奥源氏、福島の母方は東北の蝦夷(安倍氏)。私自身は神奈川県横浜市で生まれ育ちました。


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