人口4000人の人種?
~北パキスタンのカラシャ族前記事の補足としてアップしときますね~(^^)
「人種ガー!」って騒ぐ人がいると面倒だから♪
技術的には可能だが、実現は困難 ~DNA判定 (2019/05/02) http://fuwameg.blog.fc2.com/blog-entry-1915.html旧来の人類学における、「人種」と云う概念があります。
概ね、五大陸に基づいて区分されているようですが、2002年、
スタンフォード大学の研究では、面白い現象が起きました。
***
研究チームは、世界から集めた人類集団のデータを専用のPCに入力。
PCはゲノムに基づいて、集団を、先ず2つのグループに分けました。
(1)アフリカ・ヨーロッパ・中東
(2)東アジア・オーストラリア・南北アメリカ
次に3つに分けると、アフリカが分離されました。
(1)アフリカ
(2)ヨーロッパ・中東
(3)東アジア・オーストラリア・南北アメリカ
そうして、4つ5つと分けていった時、6つ目に分離されたのは、
北パキスタンの高山地域に住む、
人口4000人のカラシャ族でした。
(1)アフリカ
(2)ヨーロッパ・中東
(3)東アジア
(4)オーストラリア
(5)南北アメリカ
(6)カラシャ族(北パキスタン)
……ヒンドゥークシュ山脈の高地にある、カラシャ族のコミュニティ。
氷河と荒地に阻まれ、外界(下界?)からほぼ隔絶されています。
そこに辿り着くには、険しい山道と吊橋しかない。命懸けですね。
婚姻も同族内、つまり4000人の中で行われています。
それにより、彼等には
オリジナルの変異が蓄積されました。
実は日本国内でも、東北は他の本土集団と区分できますし、
沖縄にいたっては、本島と宮古島で線引きが可能です。
つまりは、地域環境と通婚圏。あとは解像度の問題ですから、
サンプルを増やして解析すれば、
どこまでも細分化が可能なんです。2002年の研究と云うのは、この業界では古いです。
しかし、旧来の「人種」と云う概念に、一石を投じる意味で、
その破壊力は大きいでしょう。
※例外だと片付ける人もいますが科学者も、各人、色々な取り組みをしているようです。
共通するのは、
「旧来の人種論」が科学的に否定されたこと。
「人種と云う言葉は誤解を招く。便宜的に地域名を冠して呼べば良い」
「地域毎に区分できる以上、やはりカテゴリー分けの概念として必要だ」
「人種」と云う言葉が、意味合いを変えて生き残るのか、
それとも、過去の遺物として消滅するかは解りませんが。
日本が、国際連盟に人種差別撤廃案を提出してから、
今年でちょうど100年。 漸く、世界が追い付いて来ました。
2019/05/05 不破 慈(曾祖母はアイヌ)

過激な人は、「地域名で呼ぶのも差別ダ!」、とか叫ぶんですよ(^▽^;
かと思えば、ニコラス・ウェイドみたいに、相変わらずの差別論者もいるし。
政治と同じで、極左と極右って、やっぱり現実が見えないんですよね(-。-;
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