潰瘍性大腸炎とトランス型脂肪酸 俳優・佐藤浩市氏が、安倍総理のご病気を揶揄した失言で、
メディア寄りの人々が擁護に必死になる……までは予想していましたが。
患者会にまで、功撃メールや電話が殺到したと聞いて、流石に驚きました。
……一般の患者さん、関係ないですよね?( ̄〇 ̄;
総理と同じご病気ってだけで、安倍シンパ・信者になるの?(゜〇゜;
⇒
https://twitter.com/ibd_uc_cd/status/1129043421954486272で、この
潰瘍性大腸炎。指定難病の一種ですが、
同じ仲間に、「
クローン病」もあって。こちらは大腸だけでなく小腸も、
重症の場合は口~肛門、全ての消化器官に潰瘍が出来てしまうんです。
以前から、
原因がトランス型脂肪酸にあるのでは? との説が存在しまして。
マーガリンやショートニング、ファットスプレッドに含まれているアレですね。
ちょうど
ドイツで、マーガリンが代用バターとして発売され始めた時期に、
クローン病が多発したからなんですよ。
ただコレは状況証拠のみで、「決定打に欠ける推論」と云うのが現状です。
研究はされていますが、食品業界の形勢を引っ繰り返せるほどじゃない。
とは云え、海外では既に禁止されている国もありますけれどね。
「ある時期に急増した」と云うことは、純粋な遺伝性疾患ではないので、
「環境調整」によって、症状を抑える・軽減させられる可能性があります。
何れにしろ消化器系ですから、
化学合成の食品は避けた方が無難でしょう。
発達障害の食事療法界隈でも、この病名は挙がって来ますよ。
クローン病が発達障害だとか云う話じゃなくて、トランス型脂肪酸の方。
脳神経系の発達にも悪影響なので、徹底除去するよう指導されます。
で、このトランス型脂肪酸が敵視されたことで、トバッチリを喰ったのが
バターやラードなどの動物性脂肪。飽和脂肪酸です。酸化しにくい油。
でも、この話、おかしいんですよ。マーガリンやショートニングは、
「化学的に」、飽和脂肪酸に作り変えられた油ですよね?
天然の飽和脂肪酸まで功撃して、どうするの???
ラードにはオレイン酸が含まれますし、バターにはビタミンAが豊富です。
ビタミンAは、免疫機能を正常に保ちますし、粘膜の形成にも必須で、
つまりは消化器官の内壁を補修するにも欠かせません。
潰瘍性大腸炎やクローン病には、
自己免疫も絡んでいるのですけれど。
本来は病原菌に向く免疫機能が、
治りかけの自分の身体を功撃してしまう。
だから、なかなか完治しないんですよ。 本当に、本当に大変な病気なんです。
マーガリンを買わない、って云うのは即実践できると思いますが、
トランス型脂肪酸はあらゆる加工食品に含まれています。
皆さん、裏の表示を必ずチェックして下さいね。
パンや、お子さんが好むクッキーなどのお菓子にも、
当たり前に入っていますし、あとパンにつけるクリーム類ね。
チョコレートホイップとか、バニラ味とか。ちゃんと確認すれば、
水飴なんかで粘性を出しているものがありますから、そちらをどうぞ。
パン屋さんのパンなら大丈夫、なんて保証もありません。
遅い時間に、見切り品として纏められた袋を見ると、
「ショートニング」とか書いてあります(^▽^;
勿論、お店に依りますけどね。
2019/05/20 不破 慈(曾祖母はアイヌ)
※末尾に追記、23/10/28

ビタミンAは乳製品の他に、卵黄やレバー、鶏肉・豚肉にも豊富です。
免疫機能や皮膚・粘膜の形成だけでなく、視力・聴力・味覚にも関係します。
昔の日本では不足しがちで。だから夜盲症になる人が多かったんですね。
企業努力でトランス型脂肪酸の含有量が減らされた商品も増えています。
食品表示や企業のHPなどでご確認下さい。優良企業の応援は大事ですし。
ただ、疾患を抱えている場合は無理をしない。アレルギーの対応と同じです。
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