結核のワクチンであるBCGが、
他の病気に対する抵抗力も高める。そういった報告は、以前からあって。
今回の新型コロナが初じゃないんです。書きたい書きたいと思いつつ、書いていなかった記事。
2019年9月号の日経サイエンスに載っていたんですけど。
オランダのラドバウド大学に、ネテアっていう免疫学者さんがいて。
2010年に、BCGワクチンが、どうやって結核菌を認識させるか、
つまり、免疫系に、どうやって攻撃の仕方を教えることが出来るのか。
そういった諸々の仕組みを調べようとして、研究をしていたんです。
で、実験の対照として、本来のターゲットである結核菌の他に、
BCGとは無関係の筈の、カンジダ菌でも実験したんですって。
そうしたら、
カンジダ菌にも効果があったんですよ。
最初は、コンタミ(試料・異物混入)だと思ったんですって。
でも、
何度やり直しても、結果は同じ。カンジダにも効果が出る。
ただ、従来のワクチンの考え方だと、この説明が付きません。
所謂「
獲得免疫(適応免疫)」は、記憶細胞&B細胞のタッグで、
抗原を記憶し、抗体を作って、病原体の再侵入に備えるというもの。
抗原と抗体は、言ってみれば、「鍵と鍵穴の関係」なんですよ。
他の病原体には対応できない筈。この場合はカンジダ菌ですね。
そこで、ネテアは「
自然免疫」が強化された可能性を考えました。
好中球やマクロファージといった、いわゆる「
食細胞」のことです。
食細胞が、
病原体と遭遇した時に分泌する重要なサイトカイン。
インターフェロンγにインターロイキン1β、腫瘍壊死因子など、
何種類もありますが、調べてみると、ワクチンの「訓練」によって、
接種する以前の、2~4倍も多く産生されるようになっていたんです。
つまり、BCGが自然免疫をパワーアップさせていた。
中でも、今回、「日本株が最強」との話が出ましたね。同じことを研究しているデンマーク出身の学者がいます。
結核ワクチン(BCG)や麻疹ワクチン(MMR)といった
「生ワクチン」が、子供の総死亡率を50%引き下げるというもの。
彼(ピーター・アービー)は、アフリカの最貧国の一つ、
ギニアビサウ共和国で、もう40年以上も研究を続けています。
彼の地では、12人に1人が、1歳の誕生日を待たずに亡くなります。
医療にお金をかけられない国では、何種類もワクチンを用意できません。
でも、
せめて生ワクチンがあれば、助かる子供が増えるかも知れない。
私達は、既存のワクチンからも、
運用次第で大きな可能性を引き出せます。
2021/02/26 不破 慈(曾祖母はアイヌ)
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