明治以降、アイヌ児童向けの公教育が開始。
読み書きはすぐ出来るようになったものの、
算術は苦手な子が多く、苦労したそうです。当時のアイヌの子供達、日本語(和語)はすぐに覚えたし、
読み書きだって、すぐに上達したそうです。
でも、算術だけは、ど~しても苦手な子が多くて。
和人の先生達は、「努力不足では?」と訝ったそうです。
読み書きは、
和人の子供と比べても遜色なく出来るから。
結論から言うと、努力不足ではありません。
カンタンな話(カラクリ)ですよ。
文字の読み書きであれば、「あ」なら「あ」、
「人」なら「ひと(ヒト)」と、見たままを覚えれば良い。
でも、算術(算数)は、違いますよね?
「2+3=5」、「2×3=6」と、こんな感じで、
頭の中で
組み換えの作業を行わないといけないんです。
(↑)おそらくは、この感覚を掴めなかったのだと。
当然と思います。アイヌ社会には算術の概念なんてなかったし。
和人との交易も物々交換だから、貨幣経済も理解していなかった。
そもそも、自分の年齢だって、きちんと知らなかった人達です。
アイヌが特別なワケじゃない。教育のない社会とはそういうもの。
勿論、私は、和人の先生に文句を言っているのではない。
だって、100年も前の話なんですよ???
今の時代は、fMRI(機能的磁気共鳴画像)だって、
PET(ポジトロン断層法)スキャンだって、何でもある。
手術で切り開くことなく、脳を調べられる時代が来たんです。
障害のある子供達への学習指導だって、進歩しましたよね?
「まだまだ足りない」と答える人はいるでしょうが、
100年前と比べたら、段違い。次元が違う。
そして、そういった積み重ねがあるから、
大凡の判断が出来るだけ。私個人の能力じゃない。
先人・先達による、100年の研鑽の土台があればこそ。
だからこそ、私はアイヌ協会が不快でなりません。
古い文献史料を細かく当たっていけば、こんなふうに、
近代化の波に翻弄される少数民を、手助けするヒントがある。
でも、彼等は自分達にとって都合の悪い情報は隠蔽するから。
御用学者も、無視するから。どころか、話を作り変えるから。
学術研究の妨げになっています。口惜しくてならない。
2021/09/15 不破 慈(曾祖母はアイヌ)

100年前と言えば、世界中で奴隷が使役されていた時代です。
そんな中、医療・教育を与え、国民として扱った国が、他にあったか?
和人の先生達は、苦労しながらも、根気強く指導して下さったんですよ。
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