日本の学者による人骨資料集めは、
本当に「学問の暴力」だったのか?
※引用発掘後児玉は千島アイヌたちから「『その骨格は祖先のものであるから全部返してくれ』という厳重な抗議」を受けた.「わたしは八方手を尽くしてみたがなんら効果がなく,涙をのんでこれを返さざるをえなくなった」.ところが,返還前に慰霊祭を行ったところ,「式が終ると酋長はわたしのところへ来て,あの骨格は全部北大に寄贈するから大切に保管されたいと涙ぐんでいわれた.このときの感激は一生忘れることができない.※アイヌの頭蓋骨写真報道が意味するもの(p5)/東村岳史https://www.gsid.nagoya-u.ac.jp/bpub/research/public/forum/43/01.pdfフロイトを持ち出した人格功撃にご用心 (2020/11/09)http://fuwameg.blog.fc2.com/blog-entry-2093.html……上記論文の著者である東村岳史(名古屋大学)の目的は、
故・児玉作左衛門(こだま・さくざえもん)教授に、
性癖異常のレッテルを貼ることにありますが。
※リンク先でご確認下さい。引用されているエピソード自体は、有意義です。
拙宅でも、ご紹介させて頂きました。
現在、
世界規模で先住民族への遺骨返還運動が起きています。
不当に発掘・持ち出された遺骨・遺品を、各部族へと返還する。
それ自体は、
2007年の国連宣言に基づいた動きなのですが、
アメリカでは、
1990年に、NAGPRAが成立しています。
※アメリカ先住民墳墓保護・返還法つまり、
20世紀も終わりに近付いてから、
そういった潮流が生まれてきたということ。
対して、冒頭で紹介した、児玉作左衛門教授と
千島アイヌのエピソードは、戦前のものです。
100年近く前から、歩み寄りで
人骨資料を集めていた学者がいたこと、
私たち日本人は、もっと誇りましょう。……なお、
清野謙次を始め、新しい墓の遺骸まで
勝手に掘り起こす学者が、いたことには、いたんですが。
清野は、
お寺のお経典なんかも持ち出したんですよ。
どんなに格式のある神社仏閣が相手でも、
貴重な史料だと思うと、我慢できないんです。
手許に置きたくなる。
盗癖があったんですね。
勿論、僧侶からの通報で発覚、清野はクビ。
当時の京大学長も、監督責任で辞任しました。
2021/11/12 不破 慈(曾祖母はアイヌ)

日本に人類学が入ってきた当初は、欧米の手法をそのまま学びました。
ですので、初期に起きたトラブルは、致し方ない面もあると思います。
ですが、
早くから改める動きは出ていたんです。そこを見て欲しい。
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